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可愛らしいアップの表紙

ケリー・ラッセルのぽっちゃりした可愛らしいアップの表紙に、きわどい見出しが躍る。「私はそれをクロゼットの床で失った」−もちろん、コンタクトーレンズの話ではない。『ヴォーグ』一九九八年二一月号の表紙にはファーストーレディのヒラリー・クリントンが登場したが、これは彼女のイメージーチェンジにつながっただけではなかった。同時に組んだ10ページの特集のおかげで雑誌のほうもいつもと違った読者層をつかみ、売上を伸ばしたのである。セレブを取り上げ、気の利いた読み物と、ザイナーズブランドを纏った美しい写真を読者に届ける標準的な「ファッションモデルもの」よりも、はるかに面白いやり方だ。試しに、そこそこのファッション広告を選んで、セレブの姿を挿入してみるといい。途端に10倍面白いものになるはずだ。ゲスのドリュー・バリモア、マークージェイコブスのソフィアーコッポラというように、普通はモデルよりもスターのほうが目を引きやすいものなのである。多少なりとも彼女たちの人柄を知る私たちは、ブランドをその人物に結び付けて考える。たとえば、スケッチャーはマットーディロンやロブーロウを広告に使って、以前の若者向けスケーター・スタイルという殻を破った。コーチのキャンペーンを彩ったのは、ミーナースヴァリやジュリアン・ムーア、マリサートメイといった大勢の女性スターたち。