●みなし労働時間とは
事業場外での労働や裁量労働のように労働時間の算定が困難なものについて、所定労働時間勤務したものとみなされることをいいます(労基法第一一八条の二第一項)。事業場外の労働とは、新聞記行や書籍・雑誌等の取材や外勤の営業等のように、使用者の具体的な指導監督が及ばない業務をいい、また裁量労働とは研究開発や情報処理システムの分析・設計、放送番組・映画等の制作などの業務で、業務の性質上その遂行を労働者の裁量に委ねる必要がある業務をいいます。その業務の性質上、必要とされる時間が所定労働時間を超えることが通常である場合には、通常必要とされる時間の労働をしたものとみなされます(労働法第三八条の二第一項)。これは、その業務を遂行するために、所定労働時間を超える労働が行われるのが常態である場合まで、割増賃金を認めないのは不当だとして認められたものです。この場合の「通常必要とされる時間」とみなす場合には、トラブル防止のためにできるだけ労使協定を結び、その協定で定めた時間を「通常必要とされる時間」とすべきです。なお、労使協定を結んだ場合には、労働基準監督署長に届出が必要です。ただし労使協定で定めた時間が法定労働時間を超えない場合は届出は不要です。この「通常必要とされる時間」は時とともに変化することがありますから、この労使協定には有効期間を定めます。労使協定は必ず必要ではありませんが、締結したときは提出義務が使用者に発生します。
●適用のない事業場外労働
次の場合のように、事業外労働であっても指揮監督が及ぶ場合には適用はありません。(1)数人で事業場外労働に従事する場合で、グループ内に労働時間の管理する者がいる場合、事業場外であっても無線や携帯電話等で、いつでも連絡が取れ、随時使用などの指導監督を受けている場合。(3)事業場で訪問先や帰社時刻について、具体的な指示を受けて、事業場外で指示どおりに従事し、事業場に戻る場合。
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