日常診療の場面でも、プロフェダソヨン全体が責任を負うという姿勢が必要なのです。わが国では患者の診療について主治医の手にあまる事態に遭遇したとき、時を移さず他の医者に相談したり、患者を適当な病院に転送したりすることが必ずしも円滑に運ばず、そのことが時として医事紛争の原因となっています。そこで「いい医者とは、患煮ばなれのいい医者である」というようなこともいわれるのです。日本では欧米でのような開業医間のグループ診療という仕組みがなかなか成功しませんし、総合病院では各科が揃っているはずですが、それでも入院患者についての共同診療が円滑にはいかない場合が稀でないようです。これは、いろいろな組織上の欠陥にも原因があるわけですが、つきつめていえば医者のプロフェダソヨン全体で力をあわせて一人一人の患者に対する責任を果すという明確な意識が、一つの病院の中でさえ十分でないからであるといっていいでしょう。